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​思えば五月三日のあの時

あの出来事が起こる約二か月前、その時は五月。その月はナベさん(渡辺裕之)の命日がある月。

自分はあるパチンコ台に夢中になっていた。

ちょうどその頃、パチンコ牙狼の新作である"P牙狼11冴島大河"が稼働を開始し、自分の行きつけのマイホ(マイホール)である、低賃専門の"キクヤ堺北店"にも設置されたので、ナベさんの命日に打ちに行きたいと思う程気になっていた。

自分はパチンコに行くが一円しか打たない。四円となると予算が限られてる自分にとっては自爆行為。キクヤ堺北店は低賃専門で新台も打てるというのもあって、わざわざ深井北町の自宅から新金岡まで自転車を漕いでまでして行くのだ。ただ新台はほぼ全て打たれてるのが多い。その為、結局いつも打つのは席が空き始める海(海物語)。だが海は打ち慣れていて、運が良ければ低投資で勝つ事もある(でも結果的に負けてるのもあるが)。

一定時間が経つと新台も空き始める。あの時の五月三日、その日に牙狼11を絶対打とうと思っていた。

何故ならその日は、その大河を演じたナベさんの命日だからだった。

​ナベさんが演じたキャラで最も人気のある冴島大河。伝説の魔戒騎士、鋼牙の父、雷牙の祖父(シリーズはあまり見た事無い為定かかどうかわからん)である。既に故人である為、実体の無い英霊(牙狼では死んだ魔戒騎士はこう呼ばれるそうだ)として見守っている。現にナベさんも英霊と化したのでかなり尊い。

そんな大河が主役のパチンコオリジナル作品ともあって、かなり期待出来る仕上がりで、最近のパチンコには特定の条件を突破すると発動するLT(ラッキートリガー)という、出玉期待値等が大幅に上がる近年出始めた新機能を搭載した物もあるが、このご時世に当たって確変に入ればST150回が付いてくるV-STタイプなので、流行に苦手な自分にも分かりやすいゲーム性ですぐに慣れた。ただし、319のハイミドルなのだが。

特に気に入ってるのがGFOG(グレートフェイスオブ牙狼、という意味だそうだ)を予告してくれるFOGバレ。言わば先バレ音。"ポキューン"という音が鳴ったら一旦打ち止めの合図。何せST中であってもヘソ当たりでラッシュ即落ちというのもある為、牙狼を打つ時はこの音が大事である。当たりも絡んでいる可能性もあるからだ。

見事当たってSTに入れば一撃万発も期待できる。この日、五月三日の実践は初めて聞いた先バレ音にドキドキしたが、見事に当たってSTにも入り、万発には至らなかったが一撃八千発をも出せた。しかも懐かしい音も出せた。

​STや時短中に発生する開眼チャレンジ。成功すれば大当たりなのだが一発勝負。アタッカーが開くか否かで決まる。開いて球が入った瞬間、成功の合図であるサイレンが鳴るのだ。

"ポーピーポピー、ポーピーポピー、ポピー(聞いたらかなりの騒音レベル)"

聞いたその瞬間、自分の意識は二年前に戻った。

二年前の、ナベさんが命を絶ったというニュースが流れた頃、自分はナベさんの追悼である台を実践していた。その台も牙狼だった。

その頃、ホールではP牙狼月虹ノ旅人が稼働されていた。劇場版をパチンコにした台だがかなりの人気で、当時多くのホールに設置されていた。もちろん一円にも。

大河として出ていたので、ナベさんを偲んで、海専門の自分は慣れない牙狼を打ってみた。

月虹はラウンド転落式のラッシュタイプで、ラウンド中の成功演出で継続が決まる。大河、鋼牙、雷牙、それぞれタイプが違う。特に大河はタイマー告知タイプで、その時の演出が大河が開眼するか否かであった。

大河がラウンド中に開眼すればラッシュは継続。その時、継続確定と共にあの騒音レベルのタイマーが鳴るのだ。

初めて大当たりしてラッシュに入った時、自分は迷わず大河タイマー(ファンの間ではそう呼ばれるらしい)を選んだ。継続確定でタイマーが鳴る度にその音がまるで、突然この世を去ったナベさんへの哀悼のタイマーにも聞こえた。

結果として一撃八千発。大勝だった。それ以来牙狼は打ってなかった。

あれから二年経ち、ナベさんへの哀悼で牙狼を打っている自分がいる。

そう思うと、あの二か月後の飛び降り未遂でのナベさんの"生きろ"という声も見当が付く。

​そしてナベさんに捧ぐ曲も作る程、彼に好意を感じていたのだ。

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